皆様、こんにちは。本日は6/24(火)。先週から各地で34〜37℃前後の突然の異常な高温が続いておりますが、ご体調崩されておりませんでしょうか?皆様方の中にはシッカリとしたエアコンをお持ちでない方もいらっしゃるので、そのご対応に苦慮されている日々が続くのではないかと心を痛めております。そんな毎日が続いておりますが、ご家族様から最近のブログに対して『とても興味深く拝見していますが、人の持つ各臓器のバランスについて…もう少し、例えばミネラルの構成要素がそのバランスにどのように影響するのか?お聞きしたい。というのも、私は最近病院で副甲状腺機能低下症若しくはテタニー症候群ではないか?と言われたからです』というご意見がございました。ご利用者様を日々お支えしているご家族様からのご意見という事もあり、とても驚きましたが、私もこの病気について少し調べてみると、なるほどご家族様の深い洞察の程がみえて参りましたので、今回はこのご意見について考察してみたいと思った次第でございます。
仰る通りに、人の体は、日々の暮らしの中で、見えないところでさまざまな「バランス」をとっています。その一つが、血液や細胞の中にある「ミネラル(電解質)」のバランスです。特に重要なのが、カルシウム、マグネシウム、ビタミンD、アルブミン(たんぱく質の一種)等の構成要素と言われております。これらは、筋肉や神経、骨の健康、心臓のリズムなど、命に関わる大切な役割をしています。何故なら、これらの要素のバランスが崩れると、しびれ、筋肉のぴくぴく等のけいれん(テタニー)などの症状が現れることがあります。今回は、その症状が起こる背景にある2つの病気…①副甲状腺機能低下症②テタニー症候群について…ご家族様からの疑問に答える形で考察してみたいと思います。
①副甲状腺機能低下症とは?
◯副甲状腺とは?
首の前側、甲状腺の裏にある「副甲状腺(ふくこうじょうせん)」という小さな腺は、パラトルモン(PTH)というホルモンを出して、体の中のカルシウムの量を調節する司令塔の役目をしていると言われております。
◯この病気では何が起こるの?
副甲状腺が十分に働かなくなることで、「パラトルモン」の分泌が減り、①血液中のカルシウムが足りなくなる(低カルシウム血症)②骨にカルシウムがたまりすぎる③マグネシウムやリンとのバランスが崩れる…といった状態になると言われております。
◯症状は?
•手足のしびれやけいれん
•顔の筋肉のぴくぴく
•筋肉がかたくなる
•呼吸困難やけいれん(重症例)
②テタニー症候群とは?
テタニーとは…筋肉や神経が過剰に興奮して起こる「けいれん」や「つっぱり」の症状のことです。病名というよりは、症状の名前に近いイメージとの事です。
◯では、何が原因と言われているのでしょうか?
原因は特定のものではなく、神経や筋肉が過敏になることで起こると言われております。特に関係が深いのが次のような体内バランスの乱れと言われております。
•カルシウム不足
•マグネシウム不足
•ビタミンD不足
•アルブミン(タンパク質)の低下
•過呼吸などによるpHの変化
つまり、「副甲状腺機能低下症」が原因でテタニーが起こることもあれば、栄養状態やストレス、呼吸の乱れなどが原因でテタニー様症状が出ることもあると言われております。
③カルシウム・マグネシウム・ビタミンD・アルブミンの役割と関係
◯カルシウム
骨の材料として有名ですが、それだけでなく、
•神経の伝達
•筋肉の動き
•心臓の拍動の調節
等にも必要であり、血液中のカルシウム量は命に関わるほど重要と言われております。
◯マグネシウム
カルシウムの働きを助けるミネラルで、不足すると神経が過敏になり、筋肉が過剰に動いてしまう(痙攣)ことがあります。
◯ビタミンD
腸からカルシウムをしっかり吸収させるためのビタミンです。日光に当たることで体内でも作られます。
◯アルブミン(たんぱく質)
血液中のカルシウムの一部は、このアルブミンにくっついて存在していると言われております。よって、アルブミンが不足すると、血液中の「実際に働けるカルシウム」も少なくなってしまいます。
〜〜介護の現場で大切な「気付き」〜〜
このような体の中のバランスの異常は、見た目ではわかりにくいものです。しかし…
•「最近よく手足がしびれる」
•「筋肉がぴくぴくする」
•「おかしな呼吸(過呼吸気味)」
•「食事量が落ちた」「日光を浴びていない」
以上のような、こうした小さな変化を見逃さず、病院に相談できたことはまさに『気付き』の力と言えるのではないでしょうか?
〜〜寄り添いの介護へ〜〜
副甲状腺機能低下症もテタニー症候群も、治療が可能な病気や症状です。重要なのは、「この症状は年のせいかも…」と見逃さず、適切な医療と生活サポートにつなげることであると考えます。
食事やサプリメントでミネラルバランスを整える、日光を浴びる機会を増やす、安心して呼吸できる空間を作るなど…これらはすべて、ご家庭や介護の現場でもできるご支援です。そのように小さな変化に『気付く』些細な心掛けをどうやって日々の習慣として形作っていくかを…ご利用者様、ご家族様とのご関係の中から…唯一無二の『寄り添い』を紡ぎ出す事こそが大事なのではないでしょうか?
そして、ご利用者様、ご家族様にとって何より大事な事は…難しい病名よりも「なぜその症状が出ているのか」が分かることで、少しでも不安が和らぐ事ではないでしょうか?今後も『ふじの花』では…『気付き』と『寄り添い』の理念に沿いながら、医学的な知識を可能な限り優しくご説明する事で…日々辛い介護で過ごされているご家族様、ご関係者の皆様に少しでも生活の中に潤いと光をお届けする事ができれば…と考えております。ご参考にして頂けましたら幸いでございます。